ミツバチは暑さと寒さが苦手です。夏になると暑さが苦手なミツバチのために巣箱を標高の高い涼しいところへ移動します。年末から2月は気温が低くなるため、今度は標高の低い所へ巣箱の場所を移します。冬を越す間は繁殖も少なくなり、ミツバチたちは採蜜の時期に備えて巣箱でじっと過ごします。養蜂家は上質な蜜をとるために、こうして一年の間ミツバチの世話を続けます。美味しい蜂蜜を取るには、ミツバチが要なのです。
元気なミツバチを育てるため、花を植え、自然に近い状態の木箱を整備するなど環境を整えていきます。飼育していく中で、蜂の数量が増えたときの喜びや生命力の神秘を間近で体感できることが養蜂業の魅力だと鹿野さんはいいます。
ネットショップでは、百花蜜などたくさんの種類の蜂蜜のほか、ラスクなど蜂蜜を使った様々な商品が販売されていますが、そのすべての土台は美味しい蜂蜜です。鹿野養蜂園で採れる蜂蜜のメインは、「蓮華」、「みかん」、「百花」の3種類です。一番人気の蜂蜜は、百科蜜だそうです。ミツバチは蜜を熟成させるために蜂の巣に蓋をします。(これを蜜蓋といいます。)蜜蓋のおかげで糖度が上がるため、採蜜は巣の蜜蓋を確認してから行います。採れたての美味しい状態を保つために採蜜してなるべく早く工場に持っていき、温度管理された保管室にて保管されます。それから、お客様のもとへお届けするまでに大切に管理して製造(瓶詰などの製品化)を行います。蜂蜜はそのまま食べても充分に美味しいのですが、一般的にはパンに塗ったり、ヨーグルトに足したり様々な料理に使用されます。かわったところでは、ピザに塗るなどの使い方もあるそうです。